厳美渓

【天然記念物】厳美渓とは

Genpediaとは
 厳美の主な観光資源を詳しく解説したアーカイブ記事。その分野のプロフェッショナル監修による、厳美発信の詳細記事である。

今回の監修は…

監修者
高橋一秋(たかはし・かずあき)
元 厳美市民センター所長

参考資料…昭和54年3月一関市教育委員会発行「名勝天然記念物厳美渓管理計画書」

厳美渓のあらまし

 厳美渓(げんびけい)は、岩手県一関市厳美町にある栗駒山(須川岳)を水源とする磐井川中流の渓谷である。

 長者滝橋上流の不動滝から鈴振橋下流のおがせ滝までの全長約2キロメートルのことをいう。1927年(昭和2年)に、国の名勝及び天然記念物に指定された。

 厳美渓は栗駒山の噴火によって堆積したデイサイト質凝灰岩が、磐井川の水流によって浸食され、形成されたものである。奇岩、瀑布、深淵と様々な表情を見せるが、特に川底には甌穴(おうけつ)の発達が顕著。

 この甌穴は巨石の隙間を流れた礫(小石)が水流の中で暴れて弧を描き、岩盤を球状に削っていったもので、地質学上にも貴重なものである。

厳美渓について

 岩手県の南の玄関口とされる一関市にあって、古くに都として栄えた平泉にも近く、戦後になって平泉が観光地として人気が出たため、それに比例する形で厳美渓も観光客が急増した。

 平泉が世界遺産に認定される以前から、本地と平泉及び同市内にある猊鼻渓とを周遊する観光客やツアーも多い。

厳美渓の所在地

所在地:〒021ー0101 岩手県一関市厳美町滝ノ上 地内

厳美渓の沿革

昭和2年   国の名勝及び天然記念物に指定